企業ブログ(ビジネスブログ)とは
企業がブランディングや採用求人活動の一環、あるいは自社商品の販促を目的として、CMSを活用して自社サイトの中に記事メディア(企業ブログ・ビジネスブログ)を構築し、継続的な更新によるサイト運営を行うケースが増えています。
ここでは、個人ブログや広告収益型メディアと分けるため、上記のような用途のメディアサイトを『企業ブログ』と呼ぶことにします。
コンテンツマーケティングの数ある手法のひとつ
企業ブログは、オウンドメディアやメールマガジンなど様々なコンテンツマーケティング手法のひとつと考えてもいいでしょう。
コンテンツマーケティングとは、自社の対象顧客が必要とする情報(コンテンツ)を配信し、見込み客情報(リード)の獲得や既存客のリピート化(ファン化)を目的として集客するマーケティング手法です。
企業ブログは、抽象的で広範囲に使われている「オウンドメディア」のひとつの形態として、企業が運営するブログ形式の記事メディアが具体的な施策としてわかりやすいようで、多くのブランドや企業が広報や販促を目的に取り組んでいます。
とくに昨今の売り手市場では、人材採用が企業の成長のカギであると重要視されています。
人材紹介サービスに高いコストをかけてミスマッチが起きるよりも、金銭面の条件だけでなく自社の社風や働き方に賛同してくれる人を採用できれば、どれだけ運用コストを払っても十分に効果的といえるため、採用PRやオウンドメディアリクルーティングとしての企業ブログが再認識されています。
企業ブログの成功のポイント
成功しやすいポイントは、目的やターゲットを明確にすることです。
テーマが拡散しすぎないように「どんな内容を」「どんな人に読んで欲しいか」、そして「最終的にどんなアクションをしてもらいたいか」を事前に決めておきましょう。
ターゲットは自社の製品サービスの顧客イメージがそのまま当てはまるでしょう。アクションについては、メルマガ登録や資料請求がハードルが低くて一般的です。
サイトのテーマと関係のない内容や内輪ネタや、宣伝ばかりの記事にならないよう、思いついたままのネタをそのまま記事にするのではなく、ターゲットを引きつける情報を発信することを忘れないようにしましょう。
掲載すべき記事は、自社の知識やノウハウを掘り下げていくことで、さまざまなテーマを見つけることができます。常に、想定する読者にとって知りたい、もしくは役立つ情報か、会社や製品サービスに好印象を持ってもらえる内容かどうかを意識しましょう。
役立つ情報かどうかをそれほど強く悩む必要はありません。自社の中では当たりまえの知識も、想定読者にとっては「そこが知りたい」情報であることが多くあります。自分たちの強みやノウハウの棚おろしを行えば、社内にも思ってもないほどたくさんの情報が眠っていることに気づくはずです。
企業ブログは広告の成約率を高める補完関係に
ネット広告から誘導するランディングページ(LP)でも、自社の製品サービスの販促になるでしょう。ですが、LPや製品サービスの紹介サイトだけでは、不十分なこともよくあります。
対象となる見込み客は、ネット検索して必要な商品を見つけたあとで、他に同じようなものがないかを次の行動で探して比較します。そして、問い合わせるか、購入決定するかを情報収集しながら検討していきます。
その情報収集の中では、信用できる会社なのか、本当に効果のある製品サービスなのか、他社より優れているのはどうしてなのか、を見極めています。
LPや製品サービスの紹介サイト、会社案内サイト(コーポレートサイト)だけでは、これらの「良さ」が情報不足により伝わらないかもしれません。
一方、ブログであれば、対象となる見込み客が知りたいことや、欲しい情報をいくらでも増やすことができます。例えば、製品サービスが生まれた背景を解説したり、会社や従業員に対する社長の熱い思いを表現することもできます。
あなたの会社の良さをアピールして、ファンを増やすことができるのは、広告ではなくブログです。
企業ブログの事例まとめ
企業ブログの成功例や特徴的な事例を紹介している記事やサイトです。
企業ブログはWeb集客の基本。BtoB企業のビジネスブログ事例6選
https://www.leadplus.net/blog/business-blog.html
国内10社の事例から学ぶ「成功している企業ブログは○○がすごい!」
https://www.24-7.co.jp/im7/successful-business-blog-10case
ビジネスブログ [ビジネスブログ制作・作成・構築やSEO・Webマーケティングなどに役立つ事例集]
http://www.businessblog.jp/
企業ブログのデメリットとCMS活用
企業ブログのデメリットの一つは「成果が出るまでに時間がかかる」という点です。
そのためには、継続的かつ効率的に運用するための仕組み作りが必要です。記事ネタをいくつも用意して、短時間で手間をかけずに記事作成できるようなCMSの活用は必須になるでしょう。
成果(コンバージョン)がメルマガ登録であれば、登録用のフォーム設置が自由度高く、また至る所から誘導できるような機能があるかも確認しましょう。
企業ブログのデメリットのもう一つは「見てもらいたい記事にたどり着きにくい」という点です。
検索エンジンにヒットするよう適切な記事タイトルを付けることはもちろんですが、時系列だけのブログではどんどん過去記事に追いやられていってしまいます。
ノウハウを伝え、想定読者の課題を解決することが重要です。こういった専門的な知識はすぐに陳腐化することはないため、トップページや関連記事からアクセスできるようなストック型の配置も必要です。
一般的にブログというとフロー型記事をイメージするため、数をこなしていくだけで満足しがちです。ですが、固定のリンクやタグ付けによってストック型の記事に誘導する導線も考慮しましょう。
ブログやメディアサイトに特化したCMSであれば、こういった機能もはじめから用意されています。
そして、なにより「継続して情報発信がされている」ことが重要です。
途中で運用が放置されている企業ブログは多くあります。続かないのではないかという不安から、取り組みに躊躇している人も多いのではないかと思います。
ぜひ、続けられる運用の仕組みを構築し、続けやすいCMSなどのツールを活用しましょう。